Last Updated on 2026年1月8日 by
WebディレクターやデザイナーがWebサイトを設計する際に、サイト内にどのようなコンテンツを配置するかを決めることは重要なプロセスの一つです。
コンテンツマップはコンテンツの配置を視覚化し、サイトの全体像を明確にするのに役立ちます。コンバージョンを重視する場合には欠かせないツールです。
この記事は「Webサイト設計にライターを活用して成果と効率化を両立させよう」の詳細記事として、コンテンツマップを作成する目的や作り方、使用するツールについて解説します。
目次
コンテンツマップとは
コンテンツマップはWebサイト内のコンテンツの構成・配置を視覚化するために作成する図表です。
訪れたユーザーが求める情報を素早く得られることや、問い合わせや資料請求などのコンバージョンにスムーズに到達することを目的とした設計図です。
また、コンテンツマップは情報設計(Information Architecture)の一部として位置づけられ、コンテンツの深さや関係性を定義する役割を担っています。
コンテンツマップとサイトマップとの違い
コンテンツマップに似たものとして「サイトマップ」があります。
サイトマップはWebサイトの構造を示す一覧表で、サイト内のページを構造に従って書き出したファイルです。一般的にXML形式やHTML形式で作成してサイトに設置されます。
コンテンツマップはコンテンツの全体像を把握するための設計図であるのに対し、サイトマップはSEOの観点でページの構造を検索エンジンに伝える手段として機能します。
コンテンツマップを作成する目的・効果
ユーザーにわかりやすい形でコンテンツを配置し、サイト全体の回遊性やCVに至る導線を最適化するために、コンテンツマップが必要です。
コンテンツマップを作成する目的や効果として、次のような点が挙げられます。
Webサイトのコンテンツを俯瞰して把握するため
Webサイトにどのようなコンテンツがあり、どのように関連づいているかを可視化することで、サイト全体を俯瞰できます。
必要なコンテンツが適した場所に配置されているか、不足しているコンテンツはないかを把握するのに役立ちます。
適切な導線を確保しCVを高めるため
Webサイトを訪れるユーザーが必要な情報にスムーズにたどり着けるよう、ページの構造、導線を最適化する目的があります。
CVに至るまでに必要なコンテンツの配置と順序の決定、および必要のない要素・経路の排除を行うなど、コンテンツマップを作ることで視覚的な判断が可能です。
制作の優先順位を明確にするため
コンテンツマップでサイト全体を見渡すことで、重要度の高いコンテンツや公開を急ぐコンテンツの選別が可能です。
重要度や緊急度を判断しながら、制作の優先順位を明確にできます。
さらにコンテンツのボリュームや制作の負荷を考慮しながら、スケジュールに落とし込むことが可能です。コンテンツマップとスケジュールを組み合わせることで、進捗管理がより効率的になるでしょう。
戦略を共有するため
コンテンツマップをチームのメンバー間で共有することで、サイトの全体像やコンテンツの重要度、導線について共通認識を持つことが可能です。コンテンツマップに反映されている戦略をメンバーが理解しやすくなります。
また、スケジュールと併せて共有することで、コンテンツのボリュームや制作負荷を把握できます。各メンバーが業務を遂行しやすく、連携も円滑になるでしょう。
コンテンツマップの作り方・手順
コンテンツマップの作り方を順を追って解説します。マップの作成作業に入る前の準備が非常に重要です。
ペルソナを設定する
ペルソナとは、コンテンツのターゲットとなる具体的な人物像のことです。
現実的に想定可能な一人の人物を設定し、属性、抱えている悩み・課題を明確にします。
たとえば次のような項目を設定します。
- 性別:男性
- 年齢:40代
- 住所:大阪市
- 職業:会社員・管理職
- 年収:800万円
- 家族構成:妻と子供2人
- 悩み:今後、子供の学費を負担できるか心配
ペルソナは戦略を具体的に考えられるきっかけを提供します。コンテンツの対象となる人物像を明確にすることで、その人物の課題をどのように解決すればよいかが考えやすくなります。
次の記事では、ペルソナの設定方法や注意点についてまとめています。併せてご覧ください。
関連記事:ペルソナを設定する方法やテンプレートについて紹介!注意点も解説
カスタマージャーニーマップを作成する
カスタマージャーニーマップとは、ユーザーが商品やサービスを認知してから購入、利用に至るまでの一連の体験を時系列で可視化したものです。
それぞれの段階で、ユーザーが取る行動や思考、感情の変化、抱える課題を想定して記録します。
たとえば次のような表の中身を埋める作業が必要です。
| 認知 | 興味・関心 | 比較検討 | 依頼・問い合わせ | |
|---|---|---|---|---|
| タッチポイント | 検索結果 | ブログ記事 | 料金表 | 資料請求ページ |
| 行動 | 情報収集 | 関連ページ閲覧 | 他社サイトと比較 | 資料請求申込 |
| 思考 | 解決方法はあるか | 自分に合いそう | 費用の違いを知りたい | 依頼してもよいか |
| 感情 | 漠然としている | 解決の糸口が見えて安心 | 疑問が生じる | 期待感がある |
| 課題 | 自分に合うものがない | 詳細が分からない | 比較しにくい | 決め手が見つからない |
カスタマージャーニーマップは、ユーザーの思考・感情を考慮しつつ課題を解決するための、コンテンツを考えるベースとなります。
想像に任せるのではなく、ユーザーアンケートの結果やサイト分析の結果を踏まえて作成すると精度が向上するでしょう。
コンテンツを洗い出す
Webサイトに必要なコンテンツは、サイトの目的によって異なります。
検索からの集客のためであれば、ユーザーが検索するキーワードを調査し、そのキーワードに対応したコンテンツが必要です。
自社価値を訴求するためであれば、自社の強みや独自性、実績、顧客の声などを効果的に配置する必要があります。
設定したペルソナをもとにして、ユーザーが求める情報や、ユーザーの気づきや評価を引き出すコンテンツを選び出すことが重要です。
さらにそれらを分類し、グルーピングすることでサイト内のコンテンツ構成が明確になります。
集客と価値の訴求を両立できるような構成が望ましいでしょう。
コンテンツの配置を決める
コンテンツの構成が決まったら、カスタマージャーニーマップを参考にしながらサイト内に配置します。
ポイントとしては、どのページに来訪したユーザーがどのような経路をたどってコンバージョンに至るのかをイメージすることです。
ユーザーは個々のページからサイトを訪れることも多く、トップからの導線だけ考えていればよいというわけではありません。広告やSNSからの来訪者は特定のランディングページからスタートしますが、検索からの来訪者は訪れたページがランディングになります。
単に回遊するだけでなく、コンバージョンに向かう導線が必要です。
再考する
コンテンツマップを作成したあとは、チェックを忘れないようにしましょう。
全体を見渡して、不足や重複がないかを確認します。とくにブランディングを重視する場合は、一貫性を損なうコンテンツを排除することも検討が必要です。
これらを洗い出しの時点でチェックできれば、あとの作業は効率化できるでしょう。
マップ上では導線のチェックを入念に行います。コンバージョンを重視し、不要なリンク関係や分かりにくい階層構造は是正が必要です。
また、異なるペルソナにも柔軟に対応できるかを確認しましょう。
競合サイトと比較して、自社のコンテンツに優位性が感じられるように工夫することが重要です。
コンテンツマップ作成に使用するツール
コンテンツマップはどのような編集ツールでも作成できますが、言葉のまとまりを自在に移動できたり、グルーピングできたりすると便利に使えます。相互の関連性を矢印などで表現できるツールがおすすめです。
Excel・Google スプレッドシート
ビジネスで汎用的に使えるExcelやGoogleスプレッドシートは、コンテンツマップ作成にも柔軟に使えます。
チームでの編集作業にも対応でき、履歴が残る点も安心です。
行と列によって構成や階層を整然と表現できる点がメリットですが、ツリー構造などを視覚的に見せるには不向きな点がデメリットといえるでしょう。
また、個別の要素を移動させたり順序を変更したりする作業が煩雑な面はあります。
マインドマップツール
マインドマップツールは、言葉のまとまりを自在に配置して、相互の関係を示すのに適したツールです。
コンテンツマップではツリー型の階層構造を簡単に作れる点がメリットですが、レイアウトは自在に変更できるため、階層にこだわらない「関連性」に着目したレイアウトも可能です。たとえばトピッククラスターを表現するには、ピラーコンテンツを中心とした放射状のレイアウトがよいでしょう。
人気のあるマインドマップツールとしては、Mindomo・MindMeister・XMindなどがあります。
図表作成ツール
図表作成ツールは、さまざまな形式の図表を作成できる汎用的なツールです。フローチャートやワイヤーフレーム、組織図など、多様な用途に使用できます。
たとえばCacooやMiroにはサイトマップのテンプレートが用意されているため、これらを使用してコンテンツマップを作成可能です。
まとめ
コンテンツマップの目的として大きなポイントは2つあります。
- コンテンツを分かりやすく配置してUXを向上させる
- コンバージョンに至る導線を最適化して成果につなげる
また、サイトの目的は検索からの集客以外に、自社価値訴求の側面もあります。さらにはブランド認知やユーザーとの関係構築を狙うこともあるため、目的に応じたコンテンツの選定・配置が重要です。
