デザイナーと仕事をしてきた体験を整理する|建築家編


住宅の庭にあるプール

Last Updated on 2025年11月16日 by expwakui

今回のシリーズの序章で「建築デザイナー」と書いていましたが、「建築家」のほうが適切だと思い直したので、タイトルを変更しました。

「建築デザイナー」とは簡単にいうと「建築物の意匠設計をする人」ですが、調べてみると捉え方がさまざまで、具体的な人物像を描きにくいと思いました。建築設計のプロセスの一部を担う人で「資格も不要」という定義のようですが、曖昧です。

個人的な解釈では、大きな設計事務所・ゼネコンなどでデザイン業務を行う人を指すのかな(?)という想像をしています。

建築家とは

今回、紹介しようとするのは「建築家」です。
建築家も「建築士」(または設計士)とは意味が異なる曖昧な職業名ですが、おおむね意匠設計を中心として、個人事務所を持って活動している建築の専門家といえるでしょう。

建築設計は意匠設計(外観・機能のデザイン)、構造設計、設備設計などに分けられますが、建築家はその意匠設計の専門家です。
整理すると建築家とは、次の3つの条件を備えた人と定義できます。

  • 概ね建築士の資格保有者
  • 建築設計事務所の所長(オーナー)
  • 意匠設計を中心とした建築の専門家

「建築家」はブームになった時期もあるため、施主に対するメディア上のアピールとして用いられた可能性もあります。

建築家との出会い

私はまさか建築家と一緒に仕事をすることになるとは思ってもいませんでしたが、「空間のデザインがしたい」という好奇心を持続すると、結果としてそうなるのでしょう。

  • 持っていた資格はインテリアコーディネーターとカラーコーディネーターだけ
  • 3Dのインテリアパースを描いていた
  • 設計事務所に勤めたかった

などの状況でWeb検索をしているうちに、スタッフを募集している建築設計事務所を見つけたというわけです。

3Dパースだけをポートフォリオとして持参して面接に臨み、その日のうちに採用してもらえました。
非常にラッキーです。このような関わり方で建築設計事務所に入る人は、ほとんどいないのではないでしょうか。

建築家と関わった仕事の内容

建築家さん自身は(日本語ペラペラの)外国人であったこともあり、当初は建築士の資格を持っておらず、一級建築士を招いて事務所を立ち上げていました。(その後、ご自身も資格を取得されます)
いわゆるアトリエ系建築設計事務所です。住宅の意匠設計が専門で、構造設計は外部の事務所に協力してもらう形です。

私は3Dパースを期待されて入ったことから、施主への提案が必要な際に3Dパースの作成を担当していました。
パース以外では内装図面の作成、プレゼン資料の文章作成・模型製作・取引先開拓のアポ取りのほか、建材販売のEC業務やWebサイトの制作・管理などもしていました。

いろいろな仕事をさせていただいたので、本当に感謝しかありません。

建築家と関わって感じたこと・得たこと

外国人だったこともあり、母国の建築に関する考え方やデザイン手法などについて話を聞くことが多かったと思います。
日本に比べて自由だなと感じた部分と、抑制的だと感じた部分がありました。

建築家さん自身の持つ信念が、窓の配置や空間の構成、好んで使用する素材、色使い、立地との関係などに反映されていました。
自身の建築に対するイメージがしっかりしていて、スタイルの分かりやすい人でした。
今から考えると思想や哲学、柔らかくいうと方法論みたいなものが、建築家のアイデンティティなんだろうなと思います。

いわゆるデザイン論を日常的にしてもらえたことは、貴重な体験だったと思います。デザイナーと一緒に仕事をしていても、その人の考え方やデザイン哲学に触れる機会はあまりないですから。
デザイナーに外部から関わっていると、アウトプットしか知ることができません。

建築家に話を聞いてみるのはよい経験

上記の出会い以外にも、個人的に興味を持った建築家さんの事務所を訪ねて、お話を伺ったことがあります。べつに取材とかそういう機会ではなく、あくまで自分の興味・教養としてです。

最近はどうか分かりませんが、かつて(2000年代初めごろ)は地域の建築家協会で世話をされている方などにアポを取ると、わりと快くお話を聞かせてもらえました。

お話を伺った建築家さんには、それぞれの強いこだわりがあり、空間というのは単に機能的な正解を求めるものではないということがよく分かります。建築士(建築家)になりたいと思って勉強している人は、ぜひリアルに建築家さんの話を聞くことをおすすめします。

次回はWebデザイナーについて

次回はWebデザイナーについてです。
Webデザインは私自身も経験していることなので、いままでの記事とは違った視点で書こうと思っています。お楽しみに。

【シリーズ投稿】デザイナーと仕事をしてきた体験を整理する

  1. 序章
  2. 工業デザイナー
  3. インテリアデザイナー/コーディネーター
  4. カラリスト
  5. 建築家
  6. Webデザイナー/グラフィックデザイナー