SEO記事が対象とするキーワードが検索ユーザーの使う言葉とズレていると、記事はユーザーの頭に入りにくくなるでしょう。キーワードはユーザーが日常的に使用する言葉から選ぶのが基本です。
キーワード選定はSEO施策の一部ですが、本質は「ユーザーの課題とコンテンツを正しく結びつけること」です。
この記事では、コンテンツを最大限に活かすためのキーワード選定方法を、検索意図の理解を軸に解説します。
目次
- キーワードを選定する目的
- キーワード選定の前に決めておくべきこと
- コンテンツに合ったキーワードを選定する方法
- ロングテールキーワードの活用
- キーワード選定でよくある失敗例
- キーワード選定に使えるツール
- まとめ
キーワードを選定する目的
キーワードを選定する目的として次のことがいえます。
- 検索ユーザーとコンテンツをマッチングさせる
- コンバージョンにつながる流入を増やす
目的が曖昧なままキーワードを決めると、検索意図とのズレが生じ、直帰率の増加や評価の低下を招きます。
検索意図に合ったキーワードを選定することで、記事の内容に関心を持つユーザーが集まりやすくなります。
結果として、問い合わせや購入などのコンバージョン(CV)につながる流入を増やし、サイト全体の評価向上にも寄与するでしょう。
キーワード選定の前に決めておくべきこと
効果的なキーワード選定を行うためには、事前準備が欠かせません。
- コンテンツの目的:情報提供、商品販売、ブランディングなど
- コンテンツのターゲット・ペルソナ:初心者向け、実務担当者向け、〇〇で悩んでいる管理職向けなど
- 記事のゴール:読者に起こしてほしいアクション(問い合わせ・購入・資料請求・シェアなど)
これらを整理することで、キーワード選定の軸が定まりやすくなります。
コンテンツに合ったキーワードを選定する方法
ここからは、実際にキーワードを選定する手順を解説します。
一般的にキーワード調査はツールを使用しますが、機能・操作よりも重要なのは思考の順番です。検索意図を起点に考え、段階的にキーワードを絞り込みましょう。
①検索意図を想定する
検索意図とは、ユーザーが検索行動に至った背景や目的を指します。
同じ言葉でも、状況によって意図は異なるため、表面的なキーワードだけを見るのは危険です。まずは「なぜこの言葉で検索するのか」を考えることが、コンテンツに合ったキーワード選定につながります。
検索意図の4つの分類
検索意図は、意味合いによって次の4つに分類できます。
- Know:情報を知りたい・知識を得たい
- Do:何かを実行したい・体験したい
- Buy:購入したい・契約したい
- Go:特定の場所やサイトに行きたい
どの分類に該当するかを整理することで、記事で提供すべき情報の方向性が明確になります。キーワードの表現も変わります。
コンテンツは検索意図を受け止められるように作ることで、成果につながりやすくなるでしょう。
ユーザーニーズを起点に検索意図を想定する(基本)
ユーザーの課題や疑問に答えるコンテンツを作るという、ユーザー起点のコンテンツ設計が基本です。
次のステップで検索意図を想定します。
- ユーザーが抱える課題や疑問を洗い出す
- その課題を解決したいという意向を検索意図として定義する
検索意図は、できる限りユーザーの声を多く収集して分析するなかから見出すことが重要で、ペルソナと同様に勝手な想像では意味が薄いといえます。
コンテンツを起点に検索意図を想定する
すでにテーマやコンテンツ案が決まっているという、テーマ起点のコンテンツ設計では、次のステップでキーワード選定を進めます。ブランディングの場合は、コンテンツが起点になりやすいといえるでしょう。
- コンテンツに興味を持つユーザーを想定する
- ユーザーが抱える課題や疑問を洗い出す
- その課題を解決したいという意向を検索意図として定義する
多くのユーザーが気づいていない価値を提案する場合、市場のキーワードの総量が少ないために、通常のキーワード調査では十分に情報が得られない可能性があります。
検索意図が提供者側の独りよがりになっていないかをチェックする必要があります。
検索意図を見極めるためのチェックポイント
検索意図を見極める際は、実際の検索結果を確認することが有効です。
- 検索結果に表示されるコンテンツの種類 :Googleが評価する意図の傾向を把握できる
- 上位記事の見出し構成 :必要とされる情報を把握できる
- 広告の有無や内容:商業的な検索意図の強さが把握できる
これらを総合的に確認し、検索意図を具体化しましょう。
②検索意図を表すキーワードをユーザー視点で洗い出す
検索意図が整理できたら、その意図を表すキーワードをユーザー視点で洗い出します。
専門用語に寄りすぎず、実際にユーザーが使用する言葉を想定することが重要です。
疑問形や比較表現、悩みを含む言葉なども候補になります。頭の中だけで考えず、紙やスプレッドシートに書き出すことで、アイデアを整理します。
③関連キーワード・サジェストワードを集める
洗い出したキーワードについての関連キーワードやサジェストワードを収集します。
これにより、想定した検索意図が正しいかどうかも確認できます。検索意図と相容れないキーワードが周辺に多い場合、想定が正しかったかを再度、見直す必要があるでしょう。
関連語は検索意図の補足や深掘りに役立ち、記事の網羅性を高める材料になります。ただし、すべてを盛り込む必要はなく、必要に応じて活用するスタンスがよいでしょう。
④キーワードの検索ボリュームを調べる
キーワードの検索ボリュームをツールで確認します。検索ボリュームは需要の目安にはなりますが、多ければよいというものではありません。
ボリュームが多い理由は次のことが考えられます。
- 大きなテーマ・関心事を代表している:「seo」「seo 成功」など
- 注目を集めている:「ハロウィン」「クリスマス イベント」など
一般的に単語1つだけのキーワードは検索ボリュームが多く、想定される検索意図も広がる傾向があります。(どのような意図も考えられてしまう)
2語以上の複合キーワードにすれば検索意図がより具体的に定義できます。シャープな検索意図ほど、検索ボリュームは少なくなると考えましょう。
ある程度の検索ボリュームを満たしつつ、検索意図が具体的なキーワードを設定することが効果的です。
⑤競合上位記事を分析する
設定したキーワードにおける上位記事を分析します。
見出しから得られるコンテンツの概要、それぞれの内容の深さ、全体の情報量、文体などをチェックし、自サイトがどのような価値を提供できるかを考えます。
単に真似をするのではなく、不足している情報や、別の視点を見つけることがポイントです。競合分析は、キーワードの実現可能性を見極める工程でもあります。
⑥キーワードを反映したコンテンツの作成・調整
検索意図やキーワード、上位記事の調査結果を反映したコンテンツを作成します。
コンテンツに必要なポイントを改めて整理すると次のとおりです。
- 記事のタイトルと内容が検索意図を満たすこと
- 自サイトの専門性・実績がコンテンツの裏づけになること(サイトとの一貫性)
- キーワードの検索ボリュームと意図の具体性がバランスよく両立すること
上記のステップを踏むことで、コンテンツに合った効果的なキーワードの選定が可能です。
なお、記事内へのキーワードの配置については、次の箇所に自然に含めることを意識するとよいでしょう。
- タイトル内(とくに前半)
- ディスクリプションや導入文
- 大見出し(h2)
- 文章内
キーワードを入れるという行為よりも、話題の深掘りによって自然にキーワードが入ることを確認するイメージです。
ロングテールキーワードの活用
ロングテールキーワードは、検索ボリュームが小さいものの、検索意図が明確である点がメリットです。
課題が顕在化しており、コンテンツの提供価値と一致しやすい傾向があります。
ビッグキーワードを無理に狙うのではなく、ロングテールを積み重ねることで、CVにつながりやすい集客が期待できるでしょう。専門性を活かしたサイトでは、とくに有効な戦略となります。
ロングテールキーワードについては次の記事で詳しく解説しています。あわせて参考にしてください。
関連記事:成果を重視!ロングテールキーワードを活用したコンテンツ戦略
キーワード選定でよくある失敗例
キーワード選定で失敗しやすいアプローチを次に挙げます。
- 検索ボリュームだけで判断する
- 検索意図を深掘りしていない(課題の具体性が乏しい)
- 1つのコンテンツに複数の異なる意図を詰め込む
精度の高いキーワード選定を行うためには、このような失敗アプローチをしないように注意が必要です。
キーワード選定に使えるツール
キーワード選定を効率的に行うためには、ツールの活用が欠かせません。
関連キーワードの収集や検索ボリュームの確認、競合分析など、目的に応じて使い分けるとよいでしょう。
ただし、ツールはあくまで補助的な存在です。得られた結果を鵜呑みにせず、検索意図やコンテンツとの整合性を自分の目で確認、考察することが重要です。
ここでは、日本市場で活用されている代表的なツールを紹介します。
ラッコキーワード(ラッコ株式会社)
サジェスト・関連キーワード・質問・見出し抽出などさまざまなデータを一括で抽出できる国内製ツールです。
検索意図の深掘りに強くキーワードの洗い出しに最適です。
会員登録不要で基本機能が無料で使え、初心者〜中級者まで幅広く支持されています。
有料プランでは検索ボリューム推定値やSEO難易度も見られますが、無料版だけでも十分に強力です。
→ ラッコキーワード
Googleキーワードプランナー(Google LLC)
Google公式のツールで無料で利用できますが、Google広告アカウントが必要です。
最も正確な月間検索ボリューム・競合性・CPCを確認できます。
関連キーワード提案も豊富ですが、広告アカウントなしでは大まかなレンジ表示になる点に注意しましょう。
なお、複数のキーワードの月間検索ボリュームを一括で調べるには「ネコノテツール」も簡単に使えて便利です。
Ubersuggest(NP Digital, LLC)
無料版でも検索ボリューム・SEO難易度・CPC・関連キーワード・競合上位サイトの確認ができる便利なツールです。
1日あたりの無料検索回数に制限がありますが、気軽に試せて視覚的にわかりやすいインターフェースです。
キーワードファインダー(株式会社ディーボ)
日本市場に特化した有料ツールで、競合性の低い「お宝キーワード」を自動で抽出・分析。キーワードマップによる視覚的な関連性の把握や、競合サイトの動向分析が可能です。
検索意図のマッチ度や流入ポテンシャルを総合的にスコアリングしてくれます。
7日間の無料トライアルが可能で、ほぼすべての機能が試せます。
Ahrefs(Ahrefs Pte. Ltd.)
世界標準クラスの高機能ツールです。
バックリンク分析・キーワード難易度・SERP分析・コンテンツギャップ分析などが充実しており、上位記事や競合分析に威力を発揮します。
月額料金が比較的高額ですが、SEOのプロには欠かせないツールです。
なお、無料の Ahrefs Webmaster Tools(AWT)アカウントを作成すると、ユーザーが自サイトに限ってバックリンク分析やサイト監査、キーワード調査などを行えます。
→ Ahrefs
Google検索結果の活用
Google検索でキーワードを入力して結果が表示される状況を確認することも、キーワード選定では重要な手がかりになります。
リアルタイムの正確な検索順位や上位サイトの状況、概要説明の内容、「関連する質問」や「他の人はこちらも検索」などは有意義な情報です。
競合の記事の傾向を把握したり、ユーザーの検索意図を考えたり、ユーザーが使う言葉を把握したりできるため、普段の検索でもチェックする意識を持ちましょう。
まとめ
コンテンツに合ったキーワード選定は、SEO施策であると同時に、ユーザー理解のプロセスでもあります。
検索意図を起点に考え、段階的にキーワードを絞り込むことで、コンテンツの価値を正しく具体的に伝えられます。
検索ボリュームやツールの数値に振り回されず、ユーザーとコンテンツの関係性を意識することが重要です。
