Web担当者は別の業務との兼任の方も多く、サイト運用に携われる時間が限られるケースも多いでしょう。
しかし、次に挙げるような業務の負荷が大きく、手が回らないのが実情といえます。
- 投稿などのコンテンツ作成
- システムの更新・管理
- アクセス解析・分析
- 関連部門との調整
- 更新計画の立案と効果測定
この記事では、日々の煩雑な業務を見直し、無理なく運用を続けるための具体策を紹介します。
目次
- Web担当者の業務負担が増えやすい理由
- 運用業務を「見える化」する
- サイト運用の負担を軽減するためにすること
- コンテンツの作成・管理を効率化する方法
- 「全部自分でやらない」運用体制を作る
- 負担を減らした先に集中すべきWeb担当者の役割
- まとめ:無理なく続けられるサイト運用を目指そう
Web担当者の業務負担が増えやすい理由
Web担当者の負担が大きくなりやすい背景には、構造的な問題があります。
多くの現場では、制作・更新・保守・集客までを一人で担う「なんでも屋」状態になりがちです。結果として業務が属人化し、兼任体制では対応しきれない場面が増えていきます。
また、サイト運用のゴールが曖昧なまま進んでいると施策も安定しません。常に迷いながら作業を進めることになります。
このような状態が続くと、精神的なストレスになるでしょう。
運用業務を「見える化」する
負担軽減の第一歩は、現在の業務を正確に把握することです。感覚的に「忙しい」と捉えるのではなく、作業内容を整理し、どこに時間や労力がかかっているのかを明確にします。
業務を見える化することで、改善すべきポイントが具体的に見えてきます。
作業内容と心理的コストを棚卸しする
まずは日々の業務をすべて書き出してみましょう。業務の棚卸しです。
次のような分類で整理するとやりやすいでしょう。
- 定常的な更新作業
- 突発的なトラブル対応
- 関係者との調整や判断業務
作業時間だけでなく「迷い」や「判断」にかかっている心理的負担にも目を向けることです。どの業務で悩んだり判断したりする時間が多く発生しているのかを把握すると、標準化や自動化のヒントが得られます。
優先順位と頻度を整理する
棚卸しした業務をもとに、優先順位と実施頻度を整理します。
すべてを完璧にこなそうとせず、やるべきこととやらないことを明確にすることが重要です。
また、更新頻度についても現実的なラインを設定しましょう。無理な頻度を前提にすると、予定通りに実行できません。
サイト運用の負担を軽減するためにすること
業務を整理できたら、次は具体的な改善策を実行します。
ポイントは、判断や手作業を減らし、手順を踏めば必ずできるような再現性のある運用方法に落とし込むことです。
更新作業を標準化・ルール化する
更新作業を標準化することで、毎回考える時間を減らせます。
更新マニュアルやガイドラインを整備し、「誰が見ても同じ判断ができる」状態を目指しましょう。
テンプレートを用意すれば、文言や構成で悩む場面も減ります。さらに、KGI・KPIに基づいて優先順位を決めておくと、成果に直結しない作業を後回しにでき、業務が効率化します。
定型業務を自動化する(ツール活用)
定型的な業務は自動化を検討しましょう。バックアップはCMSの機能やプラグインを活用することで自動化できます。
記事管理や校正、SNS連携などの作業も、外部ツールを使えば効率化が可能です。
記事管理はGoogleスプレッドシートやExcelを使ってもよいですし、Notionのデータベース機能を利用するのも便利です。
校正ツールは、たとえばShodoを使用すれば文章を書きながら校正できるほか、連携する各種のドキュメントやSNSの投稿画面でも校正機能を利用できます。
アクセス解析やレポート作成も自動化しておくと、報告業務の負担が大きく軽減されるでしょう。
たとえばGA4のデータ探索機能やLooker Studioを使用すれば、オリジナルの解析レポートを作成できます。閲覧時点での最新の解析データをグラフで可視化できます。
Shodoについては次の記事で詳しく紹介しています。
関連記事:校正ツール Shodo の便利な機能と記事作成フローを紹介
コンテンツの作成・管理を効率化する方法
コンテンツ作成はサイト運用の中心的な業務ですが、工夫次第で負担を抑えられます。編集しやすいCMSやエディターを選ぶことは、その第一歩です。
WordPressのブロックエディターを活用すれば、専門的なコーディング知識がなくてもページを更新できます。
また、記事管理表やルールを整備し、作業を属人化させないことも重要です。誰が担当しても同じ流れで作業できる環境を整えましょう。
「全部自分でやらない」運用体制を作る
負担を根本的に減らすには、個々の作業の効率化だけでなく、運用体制そのものを見直す必要があります。
Web担当者が「すべて自分で対応する前提」から抜け出し、役割分担と仕組みで回る状態を目指しましょう。
保守・SEO業務を外注する
サイト運用には、専門性が高く、かつ継続的な対応が必要な業務が含まれます。
たとえば、サーバーやCMSのアップデート対応、セキュリティ対策、障害発生時の復旧作業などは、知識と経験が求められる領域です。これらを無理に内製しようとすると、調査や対応に多くの時間を取られてしまいます。
一方、コンテンツの方向性や情報発信の内容は、社内の担当者が適しています。
技術的なメンテナンスは外注し、コンテンツ作成や改善の判断は社内で行うといった役割分担を明確にすることで、Web担当者の負担は大きく軽減されるでしょう。
SEOも同様で、日々の更新作業と並行して高度な分析まで行うのは現実的ではありません。検索データの分析や改善提案を外部に任せることで、担当者は施策の実行や社内調整に集中できます。
社内でコンテンツ作成を分担する
コンテンツ作成をWeb担当者だけの業務にしてしまうと、どうしても負荷が集中します。
そこで、社内の知見を活用し、役割を分担する考え方が有効です。
たとえば、記事テーマのアイデア出しは営業・企画部門、専門的な情報提供は現場担当者、最終的な編集や公開作業をWeb担当者が担うなどの役割分担が考えられます。
すべてを文章として書いてもらう必要はなく、箇条書きのメモや口頭でのヒアリングでも十分です。
このようにお互いが関与するハードルを下げることで、社内協力を得やすくなり、コンテンツの継続的な更新にもつながります。
担当者不在でも回る仕組みを作る
Web担当者が不在になると運用が止まる状態は、組織として大きなリスクです。
急な休みや異動があっても最低限の運用が継続できるよう、情報の共有と引き継ぎを前提とした仕組みを整えましょう。
具体的には、更新手順や使用ツール、外注先の連絡先などをドキュメントとしてまとめておきます。
あわせて、記事管理表や運用ルールを一元管理しておくと、第三者でも状況を把握しやすくなります。
「誰がやるか」ではなく「どうすればできるか」を重視することがポイントです。
負担を減らした先に集中すべきWeb担当者の役割
業務負担を減らす目的は、単に作業量を減らすことではありません。
空いた時間を使って、Web担当者本来の役割に取り組める状態を作ることが重要です。
データに基づく改善と意思決定
アクセス解析や検索データを確認し、課題を見つけて改善につなげることは、Web担当者の重要な役割です。
自動化されたレポートやダッシュボードを活用すれば、数値の確認に時間を取られず、変化の要因や次の打ち手を考えることに集中できます。
感覚や経験だけに頼らず、データを根拠に意思決定できる状態を整えることで、施策の精度も高まるでしょう。
不要な作業や判断を減らした分、改善活動に集中できる環境を作ることが、Web担当者の価値を高めることにもつながります。
次の記事では、記事公開後にやるべき効果測定と改善のポイントについて解説しています。
関連記事:コンテンツSEOの効果測定と改善|記事公開後にやるべきこと
ユーザー体験を高めるための施策の実行
ユーザーがどこで迷い、どこで離脱しているのかを把握し、改善する取り組みも重要です。
ページ構成の見直し、導線の整理、コンテンツの追加や改善など、ユーザー体験を高める施策は多岐にわたります。
日々の更新作業に追われていると、こうした改善に手を付けられません。
負担を減らすことで、ユーザー視点でサイト全体を見直す余裕が生まれます。
次の記事では、ユーザー体験が壊れる(損なわれる)ポイントについて解説しています。UXをチェックする際の参考にしてください。
関連記事:Webサイトのユーザー体験(UX)が壊れるポイントに着目しよう
まとめ:無理なく続けられるサイト運用を目指そう
Web担当者の負担軽減は、運用の質を下げることではありません。むしろ、成果と両立させるための重要な取り組みです。
業務を見える化し、小さな改善を積み重ねることで、無理なく続けられるサイト運用が実現できるでしょう。
関連記事
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