AIを活用したライティングに関心はあるものの、どのツールを使えばよいか、どのように進めればよいかが分からないという方も多いでしょう。
この記事では、AIライティングのやり方と使用ツールを、Webライターである私自身の実践例として紹介します。進め方やツールの選び方はライターによって異なりますが、一つの具体的な例として参考にしてください。
目次
WebライターがAIライティングを行う背景
WebライターがAIを活用する背景には、業務上の課題が複数あります。
調査の際は、一つのテーマについて多角的な視点を持つことが求められます。ファクトチェックを効率的に行う必要もあり、これらにかかる時間は少なくありません。
さらに、執筆そのものにも多くの時間を要するため、AIを使ってスピードアップを図りたいという目的があります。
AIライティングのやり方(概要)
まず概要を説明し、あとで具体的なワークフローを解説します。
AIライティングのポイントは、次の2点に注意するとよいでしょう。
- 各工程に適したツールを組み合わせる
- 一度にすべてを処理しようとせず、ステップを踏みながら進める
工程を分けることで精度が高まり、見落としも防ぎやすくなります。
流れとしては、テーマ調査 → キーワード調査 → 構成 → 執筆 → 評価/ファクトチェック → 校正 → コピーチェックの順です。
校正やコピーチェックには専用ツールを使用します。
AIが担う部分とライターが確認・調整する部分を明確に分けることで、品質を維持しながら効率化できます。
AIライティングで使用するツール
私がAIライティングで日常的に使用するツールを以下に紹介します。
ChatGPT
ChatGPTは、幅広い用途に対応できる汎用性の高いAIで、一般的な執筆に使いやすいツールです。
文章表現が自然で読みやすく、ブログ記事やコラムなど、さまざまな形式のコンテンツに対応可能です。
一方で、内容がやや抽象的になりやすい傾向があります。具体的な数値や事例を求める場面では、プロンプトで補足情報を与えるか、他のツールと組み合わせて使用するとよいでしょう。
インターフェースがシンプルで使いやすく、AIライティングを始めたばかりの方にも取り組みやすいツールです。
Claude
Claudeは、具体性のある解説記事の執筆に向く生成AIです。
論理的な構成や詳細な説明を得意としており、手順を丁寧に説明するような記事との相性がよいといえるでしょう。
画像生成や説明図の作成にも対応しており、図のクオリティが比較的高いことが特徴です。図解を記事に含めたい場合でも、一つのツール内で完結できます。
私個人は最近、解説記事の執筆にClaudeを使う機会が増えています。
Grok
Grokは最新情報を得やすくデータや事実関係の確認に向いています。(ハルシネーションの可能性もあるため人間による最終確認が必要)
また、X のデータを学習しており、SNS上の最新のトレンドや意見を反映した情報を得やすいのも特徴といえます。
Xを日常的に使っている方は、自身の興味・関心の傾向をGrokが把握しているため、意図を理解したうえでのやり取りがしやすいでしょう。
Shodo
Shodoは、執筆と同時に文章を校正してくれるAI校正ツールです。
誤字脱字・助詞の誤り・文体の乱れなどをリアルタイムで指摘してくれるため、校正の工数を大幅に削減できます。
AIによるオートコンプリート機能も備えており、文章の続きを提案してくれるため、執筆のスピードアップにも役立ちます。
Word・Googleドキュメント・SNS・はてなブログなど、主要なサービスとの連携機能も充実しており、普段使いのツールと組み合わせやすい点も魅力です。
Shodoの機能や記事作成フローについては、次の記事でも詳しく紹介しています。
関連記事:校正ツール Shodo の便利な機能と記事作成フローを紹介
そのほかの有力なツール
私がメインで使用するツール以外にも、AIライティングで注目されているツールがあります。以下に代表的なものを紹介します。
NotebookLM
NotebookLMは、Googleが提供するAI活用型のリサーチツールです。PDFや文書データをアップロードして資料として登録し、その内容をもとに分析・回答を得られます。
テーマ調査や競合記事の分析に活用でき、アップロードした資料の内容に忠実な出力を求める場合に有効です。インターネット上の不確かな情報ではなく、手元の信頼できる資料をベースにしたい場面でとくに重宝します。
また、音声解説機能によって学習効率が向上することも大きな特徴です。
AIライティングのワークフロー
AIライティングのワークフローは以下のようになります。
AIを使用して執筆を行うWebライターは、同様の流れで作業していると認識していますが、ライターの立ち位置や専門分野によって異なる流れも当然あるでしょう。
1. テーマ調査
テーマ調査では、GrokとNotebookLMを使い分けながら情報を集めます。
Grokは最新のトレンドや、SNS上での反応を把握するのに役立ちます。読者がいま何に関心を持っているかを確認するのに有効です。
また、ツール類の特徴や使用方法を調べるのにも適しているでしょう。
NotebookLMは、収集した資料や参考文献をアップロードして整理・分析するのに使います。調査内容を資料として蓄積し、Claudeや ChatGPTへの指示に活用することで、精度の高い出力が期待できます。
SEO調査をする場合
SEO観点でテーマを選定する際は、たとえばAhrefs Webmaster Toolsなどの専用ツールを使用します。
自サイトの検索パフォーマンスや、流入しているキーワードの傾向を確認することで、強化すべきテーマや新規記事のヒントを得ることが可能です。無料で利用できる範囲でも、自サイト・競合サイトの分析に必要な機能が揃っています。
2. キーワード調査
キーワード調査では、ラッコキーワードを主に使用します。
ターゲットキーワードのサジェストや関連キーワードを一括で取得でき、読者がどのような言葉で検索しているかを把握するのに役立ちます。
質問(PAA)や共起語を確認することで、記事に盛り込むべき内容を精査できるでしょう。
有料版にアップグレードすると、各キーワードの月間検索数やSEO難易度も確認でき、戦略的なキーワード選定が可能です。
ラッコキーワード以外にも、キーワード調査に便利な無料ツールがあります。次の記事で詳しく紹介していますので、あわせて参考にしてください。
関連記事:キーワード選定で使用する無料ツール7選!特徴と機能を紹介
3. 構成
私の場合、構成にあたっては、Googleドキュメントの冒頭にキーワード調査や競合調査の結果を整理しておき、そのあとにタイトルや見出しを作成して管理する方法をとっています。
構成作業にはClaudeまたはChatGPTを使用し、調査した内容やキーワードをもとに、構成案を作成するよう指示します。
NotebookLMに資料を登録している場合は、その内容を参照させることで精度が向上するでしょう。
調査結果や資料をそのまま渡してお任せで構成案を作る方法でもよいですし、ライター自身がタイトルや大見出しを考えたものを渡して詳細を詰めるという方法もとり得ます。私は後者の作業になることが多いです。
AIが出力した構成案は、そのまま使用せず、人間がタイトルや見出しの妥当性をチェックし、必要に応じて修正・追加を行います。
この確認・修正の工程を経てから執筆に入ることで、記事全体の方向性がぶれにくくなります。
4. 執筆
執筆にはClaudeまたはChatGPTを使用し、構成をもとに指示しながら作業を進めます。
NotebookLMを参照資料として併用すると、情報の正確性を保ちやすくなるでしょう。ただ、最近はClaudeやChatGPTの無料版でもプロジェクトごとの作業が可能で、参考資料をアップロードする機能も備わっています。これらを利用して資料を管理するほうが効率的といえるでしょう。
文章の精度を高めるポイントとして、AIのカスタム指示やプロジェクト機能に、記事のレギュレーション(文体・表記ルールなど)をあらかじめ保存しておく方法があります。
文体については、過去に公開した記事をアップして参照させると、ブログ全体のトーンを統一しやすくなります。
修正
執筆後の修正は、一部の追加や書き直しをAIに依頼し、文章の最終調整はライター自身が行って品質を保つことが重要です。
AIへの修正依頼は、変更箇所と意図を具体的に伝えることで、意図に沿った修正が得られやすくなります。
5. 評価・ファクトチェック
執筆が完了した記事は、Grokを使って評価とファクトチェックを行うのがおすすめです。
Grokは最新情報を得やすく、データや事実関係の確認に向いています。評価を求めると、点数評価とともに良い点・悪い点、具体的な改善点のアドバイスを返してくれるのが有用です。
指摘された改善点を反映することで、記事の品質を高められます。
ファクトチェックは省略しがちな工程ですが、情報の信頼性を守るために欠かせないステップです。
6. 校正
校正にはShodoを使用します。生成AIで執筆した記事をマークダウン形式で出力してもらい、Shodoの編集画面に貼り付けると校正結果が表示されます。
Shodoの校正機能は、誤字脱字・表記ゆれ・不自然な言い回しなどをリアルタイムで検出します。文章全体を見直す際の最終チェックとして活用できるとともに、そのままライターの手による修正が可能です。
また、GoogleドキュメントやWordでも利用できるため、日常的にこれらのツールで執筆作業を行っている場合に便利です。
7. コピーチェック・リリース
CMSへの入稿前や納品前の最終工程として、CopyContentDetectorを使ってコピーチェックを行います。
AIが出力する文章には、学習データとして取り込んだ既存コンテンツの表現がそのまま含まれることがあります。意図せず他サイトの文章と類似してしまうリスクがあるため、コピーチェックは省略しないことがおすすめです。
十数文字以上一致しているなど、類似点が見つかった場合は、該当部分を書き直してから公開しましょう。このチェックを習慣化することで、記事の信頼性を高められます。
AIライティングの今後の課題
AIライティングをさらに活用するにあたり、課題として感じているのは「効率化」と「独自情報の付加」の2点です。
効率化については、各工程のツール間の連携をよりスムーズにすることが課題です。
現状では、ツールをまたぐたびに手動でデータをコピーするなどの手間が発生しており、この部分を整理する余地があります。
独自情報の付加については、AIが生成する文章はどうしても汎用的になりやすく、一次情報や個人の体験に基づく内容が不足しがちです。
読者にとって魅力や価値のある記事にするには、AIの出力をベースにしながらライター自身の知見や視点を加える必要があるでしょう。
まとめ
AIライティングは、テーマ調査からコピーチェックまでの各工程に適したツールを使い分けることで、品質を維持しながら効率化を図ることができます。一度に処理しようとせず、ステップを踏んで進めることが精度向上の鍵です。
ここで紹介した流れが参考になりましたら、ぜひご活用ください。ご自身に合ったワークフローを見つけることも楽しいでしょう。
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