「生成AIは信頼できる?」という問いに対して、現時点ではイエスとはいえない状況です。
以前、NHKのタモリさんの番組で、「AIは言葉の続きを予測して答えを出している」というような意味合いのことが話されていましたが、そのことがずっと頭に引っかかっています。
本当にその通りなら、不可思議なことが多すぎます。意外に予測できない展開が多いからです。
現在の生成AIはもっと複雑な処理をしているのでしょう。
さて、生成AIは信頼できるか?という問いに対する私なりの見解を述べていきます。
目次
- 生成AIが信頼できないと感じるケース
- 生成AIが信頼できそうなケース
- 生成AIは創造的な作業と単純作業のどちらに向くか?
- 生成AIに完全な回答を求めるのは無理がある
- それでも役に立つから使われている
- まとめ:生成AIを高度なツールとして活用しよう
生成AIが信頼できないと感じるケース
私は仕事で調べものをしたり記事を書いたりするときに生成AIをよく使いますが、日常的に使用するなかで不信感を持つことはしばしばあります。
不信感を持つ瞬間とは、次のようなときです。
- もっともらしい回答に「違うのでは?」と疑問を挟むと「間違っていました」とあっさり返されるとき
- Aかな?と言えば「Aです」と返され、Bかな?と言えば「Bです」と返されるとき
- 回答について独自に調べると、事実がまったく異なるものだと判明したとき(よくいわれるケース)
このような場合、質問したことに対して明確な答えが存在しない可能性が考えられます。
答えがすぐに見つからず、それらしい事実を無理に引っ張り出してきて、つなぎ合わせているような状態です。
たとえば、「Aという学者が〇〇という理論を提唱した」という回答で、調べてみると学者も理論も存在するものの、組み合わせが間違っているケースがあります。
正しい答えを返すには、生成AIのバックグラウンドとして十分な知識が保存されている必要があるでしょう。
生成AIが信頼できそうなケース
一方、生成AIが信頼できそうなケースもあります。ただし「信頼できる」と断定するほどの理由はとくにありません。あくまで「信頼できそうな」ケースです。
手順の分かりきった作業で、量が多いため自分でやるのは大変だなと思うことがあります。たとえば、一覧表の内容を特定の条件に従って整理したり、順番を揃えたりするような場合です。
この場合、条件や手順を明確に指示すれば、瞬時に作業を行って結果を返してくれます。
ただ、まれに項目が抜け落ちることはあるようです。過去に一度、経験しました。
ミスを防ぐためには、できあがった一覧表の項目を数えて元の表との違いがないかを確認するような作業を、指示に盛り込むとよいのかもしれません。
生成AIは創造的な作業と単純作業のどちらに向くか?
上記のようなケースを考えると、生成AIは単純作業を行わせるほうが向いているように見えます。
ただ、仮に生成AIが単純作業に長けていたとしても、正確にプログラミングされた従来システムの信頼性にはかなわないのです。ある程度正確な作業を臨機応変にこなせる点が生成AIの強みといえるでしょう
このため、逆に創造的な作業でのメリットを評価する声も多いといえます。
「創造的」とは、現在は存在しないもので、新たな価値を持つようなものと定義できますが、果たして生成AIに未知のものを開拓することは可能なのでしょうか?
前述のとおり、答えが見つからないときにそれらしい事実を勝手につなぎ合わせることが、生成AIは得意です。
そのことが創造性につながるのではないか?と考えることは十分可能でしょう。
生成AIに完全な回答を求めるのは無理がある
これまでの文脈から、「どうも生成AIに完全な回答を求めるのは無理そうだ」と感じることは自然です。
「言っていることが正しいわけではない」という前提で、生成AIと付き合う必要があります。
それでも役に立つから使われている
急速に普及し、現在のビジネス環境ではなくてはならないものになっているのが生成AIです。
不完全であっても、なお余りあるメリットがあり、役に立つから使われているのでしょう。
どのような点が役に立つのかを以下に整理してみました。蓄積された膨大な知識(集合知)がもたらすメリットといえます。
人間が気付かない視点を提供してくれる
一人の人間が知っている情報は極めて限られていますが、AIには膨大な情報が詰め込まれています。知らないことをたくさん知っているのです。
もし、自分が考えている以外の考え方や視点があるのではないか?と思ったとき、生成AIに質問するとすぐに十分な答えを返してくれるでしょう。人間が意識を向けたり、想像したりするだけで、その方向にある情報が簡単に手に入ります。
標準的な見解を示してくれる
AIによって生成された人間の顔が「平均顔」になることは知られています。AIは個性を持たず、常に多くの情報から一般的で標準的な見解を示してくれます。
明示的に指示しない限り、一般的な答えを返してくれることは、安心感につながるでしょう。
知識と人間をつなぐインターフェースとなる
生成AIのバックグラウンドには、膨大な情報(ビッグデータ)が存在するのですが、それらはAIそのものではなく、あくまで「情報」または「データ」です。
生成AIはそれらの情報と人間との間に入り、言葉や画像、プログラミング言語を通して人間に理解できる形で情報を伝えてくれるインターフェースといえます。人間が与えた情報も、その表現方法に従って処理され、情報として記録されます。
特定の知識を学習させることが可能
生成AIが持つ知識は学習されたものです。生成AIの性能は学習データの量と質に依存しています。
このことから、知識は普遍的なものとは限らず、特定の知識を与えればその知識に特化させることも可能といえます。
たとえば企業などが持つ独自のデータを学習させることで、企業内の知識を活用できる可能性があるのです。
まとめ:生成AIを高度なツールとして活用しよう
生成AIは決して信頼できる存在ではありませんが、デメリットを理解し、メリットを活かすことによって仕事や暮らしに役立てることが可能です。
一人や少数の人間だけでは把握できない膨大な知識をベースに、多角的な視点から情報提供できる能力があります。誰かがAIに問いかけ、AIが常にその人の知らないことを教えてくれるという体験は、従来のシステムにはなかったものです。
得られた知識を活用して、人間が何をするかが問われているはずです。生成AIを高度なツールとして活用しましょう。
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